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同業者の方に『なんでビール売らないの?』って言われたってお話です

カテゴリー  2017.10.19

 

 

 

こないだ同業者の方に『なんでビール売らないの?お客様のために売った方がいいんじゃないの?』って言われたってお話なんですけど、その前にそもそもなんでウチでビールを売らないのかってことを書いておこうと思います。

 

昔はビールメインの酒販店でした

僕が店を継ごうと思って実家の酒屋に戻った時のお話は何度も書いてますけど、ウチの親父が酒ディスカウント店として超薄利多売でビールをメインの商売をしていました。

僕が帰る前の年だから24〜5年前で年商2億7千万の商いを親父と母親と姉の家族3人でしていました。

人口2万3千人程度の小さな町の小さな酒屋の年商では限界だと言われたと聞きましたけど、当時の粗利は8%でした…。

純利益なんてもっともっと少ないです。

そもそも当時は(今は売ってないのでわかりませんが)ビールの大瓶1ケース売って50円〜100円程度にしかならないんです。

お酒を売ると販売数量(リッター数)っていうのを申告するんですけど、どうしてもその数字を下げたくなかったんでしょうね。

だから【安売りは正義!!!】みたいな感じになっちゃってたんですね。

もうね、その頃からビール売りたくなかったんですよ。

売っても売っても儲からないんですから。

んで方向転換をしたんです。

 

今は?

震災後にお店をいわき市に移してから親父の実家だったんで、震災後の6月から今まで取引してもらってた蔵元さんから商品を仕入れ親父が1人で再開させてました。

なので必然的に問屋さんの商品は無くなり蔵元さんから直接仕入れる、いわゆる【蔵直商品】のみのお店で浪江の時に比べたら商品アイテム数は10分の1位に減りました。

それでも方向転換をしてから震災前まで自分で好きな商品を蔵元さんから仕入れて集めていたので、結果的には自分の好きな商品だけを扱うお店になった感じですね。

その方が自分も楽しいし。

今は僕が好きな銘柄の日本酒と本格焼酎に一部親父が仕入れてる商品のみなんですけど、自分の好きなものだけを扱おうと思ったんで酒販店なのにジーンズも売ってます(笑)

 

なぜビールを売らないのか?

問屋さんから仕入れればウチでもビールを売ることは可能です。

大手メーカーさんのビールや発泡酒も新ジャンルも当然のように販売できます。

『なんでビール売らないの?お客様のために売った方がいいんじゃないの?』って言われたんで改めて考えてみたんですけどね。

じゃあなぜビールを売らないのか?

僕としてはウチが問屋さんから仕入れて販売することは可能なんですけど、ウチで売るよりも安く販売しているお店がたくさんあるのに、わざわざ高いお金を払ってウチで買ってもらう必要があるのか?って思うんですよね。

ウチの商品を買うついでにその日飲む分の2〜3本の缶ビールを一緒に買うというお客様はいらっしゃるかもしれませんけど、だとしてもウチでビールを売るようになったらほぼ定価販売になると思うので、逆にお客様に負担になるんじゃないかって思います。

それが本当にお客様のためなのか?って。

それであれば僕が探してきた自分のお気に入りのお酒をご案内して、お客様に飲んでもらって『美味かったよ!』って言っていただける方がいいんじゃないのって。

これが僕がビールをお店で売らない理由です。

おかげさまで今ではビール無いの?って聞かれるお客様はほとんどいなくなりましたね。

 

 

 

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