
好きってポイントはそれぞれ違って当然なんですよね
それって価値観の違いじゃね?って言われちゃうかもしれないですけど、例えば同じ映画を観たとしても感動するポイントであったり面白いと思うポイントって人それぞれですよね。
それが作り手さんの意向に沿っていなかったとしても。
でもそれも間違ってるわけじゃないと僕は思います。
例えばファッションでもアメカジが好きな人もいればモード系(モード系が良くわかりませんが)が好きな人もいて、例えばアメカジが好きな人がモード系が好きな人に『俺はアメカジ好きなんだからお前もアメカジにしろよ!』ってなことは言えないし、当然逆も同じことが言えるんだと思います。
同じバラエティーを観てても笑いポイントって違くないですか?
例えば家族で同じお笑い番組を観てて笑うポイントが違う時に『えっ?なんで今のところで笑ったの?今の何が面白かったの?俺と全然違うからダメだね!』なんて言う人いないですよね?
でもお酒の席だとたまに『絶対にこっちの方が美味いよ!それは全然ダメだよ!そんなの飲んでるからダメなんだよ!』って、鼻息荒くしてあたかも自分の好みと違う人はダメって感じの人いませんか?
まぁよく聞くのが日本酒で永年言われ続けている【アルコール添加酒否定論】ですね。
いわゆるアル添してるお酒はお酒じゃない!ってな感じです。
本当にアル添されているお酒が飲めない方もいると思います。
でも飲まず嫌いでみんながそう言うからって方も中に入るんじゃないかと思うんです。
だからこそ色々なお酒を先入観なしで飲んでもらいたいと思うんですよね。
アルコールを添加するにはちゃんとした理由があるわけだし、今は昔と違ってドボドボってアルコールを添加して薄めるってのとは違いますからね。
今ウチで扱っているお酒は幅広く揃えていますけど僕も当然ながら自分の好みのお酒があるわけで、僕の中での日本酒のイメージって
都会に出た友達が久しぶりに田舎に帰って遊びに来たときに、コタツでもちゃぶ台でもいいんでど真ん中に一升瓶をドンって置いて、湯飲み茶碗で昔話や近況を話し合いながらちょっとぬる目のお酒を飲む。
つまみなんて缶詰とか乾き物で十分で、酔いつぶれたらそのままざこ寝する。
そんなイメージです。
あくまでも僕個人の日本酒のイメージですよ(笑)
なのでどちらかと言えば華やかなお酒でワイングラスでっていうよりは湯飲み茶碗で気取らずに飲めて、尚且つ1〜2杯飲んだらお腹いっぱいってくらいに濃い目の味わいの日本酒が好きです。
言い方がアレですけど古臭い日本酒?昔ながらの日本酒?って感じのが好きです。
でもそれを誰かにゴリ推しすることはありません。
友達であってもしないしもちろんお客様にも。
だってお酒は嗜好品であって人それぞれの好みがあって当然だし、100人が100人全員美味いっていうお酒ってなかなか難しいですよね。
昔とある杜氏さんと話した時に言ってた言葉で
100人全員が美味いと思うお酒なんてない。
だから俺達は美味いって言ってくれる人をいかに100人に近づけるかなんだよ。
100人近づくために毎年毎年試行錯誤してお酒を造ってる。
でも30年杜氏やってて年数は長いけど、1年で酒造り1回とすると酒造りは30回しかしたことねぇんだ(笑)
って教えられたのを覚えています。
どんなものにも人それぞれの好みがあって、その人の好みはその人のものであって誰かのものじゃなく、そしてその好みを誰かにゴリ推しするものじゃないんですよね。
だって例えば酒飲みの人が全員美味いっていうお酒があったら、世の中にそのお酒だけあれば良いってことですもんね?
人の好みは多種多様であってだからこそ色々なお酒が存在するんだと僕は思うんです。
だから【好き】ってポイントは違って大丈夫!
決して「お酒に詳しいあの人が美味いって言ってるんだから美味いはず」じゃなくて「自分で飲んで美味いと思った」っていう感覚を大事にしてください。
もし僕が美味いってオススメしたお酒でも、万が一そう感じなかった場合はコソッと僕にだけ教えてくださいね(笑)